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株式会社 じほう
Pharmaweek
2003年(平成15年)7月21日

調剤過誤防止に携帯型レーザースキャナー
薬剤充填時の監査に利用:薬剤名確認、入れ間違い防止

一部の調剤薬局で調剤過誤の防止にレーザー式の携帯型バーコードスキャナーを役立てる動きが出始めた。このレーザースキャナーは医療用医薬品を元の箱からSP棚の引き出しや装置瓶に移し替える充填作業の際に利用。これまで人の目だけに頼っていた薬剤名の確認をスキャナーでも行うことができ、薬品の入れ間違い防止につなげることができる。使い方が簡単なうえ、コストも小さいことから、チェーンだけでなく、個人経営の調剤薬局でも比較的導入が容易。調剤薬局で様々な角度から調剤過誤の防止策を講じることが求められるなか、こうしたアイテムの活用も効果的な手段の1つといえそうだ。

ランプと音で監査状況を知らせる

レーザースキャナーは電子機器の開発・製造などを手がけるオプトエレクトロニクス(埼玉)が開発し、各種ソリューションの企画・販売などを行うエフ・メディア(東京)が販売を担当。東京の水野薬局(文京区)が監修に携わった。

使用に当たってはあらかじめ、医薬品パッケージ(元箱)のバーコードを切り取るなどして、監査のためのバーコードを作り、SP棚の引き出しや散剤の装置瓶など、充填する容器に貼り付けておく必要がある。別売りのプリンターを使えば、元箱のバーコードを読み込むだけで、同じバーコードを印刷(複写)することが可能だ。

実際に使う場合はまず元箱のバーコードにレーザーを当て、読み込みを実施。次に充填する容器のバーコードも同様にスキャンする。双方のバーコードが一致すれば、緑色のランプと確認音で監査の完了を知らせる。一致しなかった場合は赤いランプと警告音で2つの薬品が異なることを教える仕組み。監査に要する時間はわずか0.01秒ほどだ。

作業の結果は同品に記憶されており、プリンターを使えば、履歴を作業記録として打ち出すことも可能。作業記録では使用日時、バーコード番号、照合結果が分かり、経営者らは同品が実際に現場で活用されているかを把握することができる。

サイズは縦96mm×横40mm×高さ22mmでレーザー式のバーコード読み取り機では世界最小という。重さは約70gと、携帯するのにも支障がない。

調剤薬局の場合、1店舗からチェーン店まで活用できる。充填だけでなく、ピッキングへの応用も可能だ。監査システムなどの導入ともなると、大きなコストが求められるものの、同品は1台3万9800円、印刷機能を内臓したタイプで4万2800円と、金銭的な負担も比較的少ない。

散剤など移し替える場面で使用

福岡県のセイイ薬局(福岡市東区)は関連会社の星の原薬局(福岡市早良区)とともに、このレーザースキャナーを導入した。両店舗とも散剤を元箱から装置瓶に移し替える場面で同品を使い、薬剤の入れ間違い防止に役立てている。対象となる散剤はセイイ薬局が約10種類、星の原薬局が約20種類。毎日2〜3回、レーザースキャナーを利用しているという。

以前は薬剤師が自分の目で確認していたが、今ではスキャナーのランプと音でも確かめることができるようになった。導入後の入れ間違いなどは皆無。サイズや重量についても特に問題ないという。今後は薬剤のピッキングにも応用していきたい考えだ。

監修した水野薬局では東京・湯島の本局でレーザースキャナー3台を導入。散剤を充填する時の監査は独自に開発した2次元バーコードを使ったシステムを利用しているため、レーザースキャナーは錠剤の充填の際に使用している。

水野薬局では2次元バーコードの導入をはじめ、マークの活用、1薬袋1薬剤制、誕生日の確認など、間違いを防ぐための様々な試みを採用している。レーザースキャナーの導入もその一環だ。同薬局では「オフラインで使えるうえ、小さくて便利。安いコストで、充填をきちんとできる」とみており、もちろん、入れ間違いなども起きていない。

また調剤薬局最大手のクラフト(東京)は実験的に同スキャナー5台を導入。モデル店1店舗で薬剤を充填する際に使用している。

エフ・メディアはこのレーザースキャナーの販路について、全国の調剤薬局や医療機関、医薬品卸などを想定。今期(2003年10月期)1000〜1500台、来期5000台の販売を目標に掲げる。

調剤にかかわるミスの中でも、薬剤の間違いは大きな事故につながる可能性が高い。特に散剤などは見た目が同じような2つの異なる薬剤を混在した場合、気付くのも容易ではないだろう。そうした中、調剤薬局はレーザースキャナーのようなツールも生かすなど、あらゆる見地から調剤過誤防止のための方策を考えることが求められるといえそうだ。

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